はじめに
子どもに「銀行ってなに?」と聞かれたらわかりやすく答えられますか?
「子どもに聞かれたら答えられるようにしたいこと」として、毎回あるテーマについて簡単な説明をするシリーズです。子どもの質問対策に少しでも役立てれば嬉しく思います。
今回のテーマは「銀行」です。
銀行とは
銀行とは、企業や個人に対して主に次の3つの仕事を行うところです。
- お金を預かる(預金)
- お金を貸す(貸出)
- お金を移動する(為替)
お金を預かる(預金)
銀行が企業や個人のお金を預かることを預金といいます。
預金する側は火災や盗難、紛失などの心配がなくなり、金庫やセキュリティシステムを導入する必要もなくなります。銀行は預かったお金を安全に保管・管理をします。
銀行は預金者にお金を預けてもらったお礼として預金額に対して一定のお金を払っています。このお礼のお金のことを利息といいます。
利息を払うということは銀行のお金が減るということです。利息だけ払っていると銀行のお金は無くなってしまい、従業員の給料などが払えなくなって銀行は潰れてしまいます。そこで次に説明する「お金を貸す」という仕事があります。
お金を貸す(貸出)
銀行がお金を必要としている企業や個人にお金を貸すことを貸出といいます。
貸出は「お金がたくさん必要になったけれども、今あるお金だけでは足りない」といったときにとても助かります。例えば次のようなときにはたくさんのお金が必要です。
- 家庭では家や車を買うとき
- 企業では工場を建てたり機械を買ったりするとき
銀行に借りたお金を返すときには利息(お金)も渡します。これは銀行のお金を使った「使用料」やお金を貸してくれた「お礼」みたいなものです。貸出の利息は預金の利息よりも高くなっています。こうやって銀行はお金を増やしていきます。
お金を移動する(為替)
銀行が企業や個人の代わりにお金を受け取ったり、支払ったりして移動させること為替と言います。
為替により銀行にお金を預けた預金者は支払いや受け取りにかかる時間や労力をなくすことができ、お金の運搬に伴う盗難や紛失の心配もなくなります。例えば次のようなお金の支払いや受け取りがあります。
- 給料の支払いや受け取り
- 会社同士のお金のやりとり
- クレジットカードの支払い
- 学校の授業料の支払いや受け取り
- 電気・ガス・水道の支払いや受け取り
まとめ
子どものもらったお年玉を預けておくために、預金口座を開設している保護者の方も多いと思います。それを踏まえると意外と銀行は子どもにとっても身近な存在です。子どもから「せっかくもらったのになんで銀行に預けるの?」と聞かれることは多そうです。そのチャンスを逃さずに銀行について考えてみてはいかがでしょう。
- 銀行はお金を預かるところ
- 銀行はお金を貸し出すところ
- 銀行はお金を移動するところ
- 預金すると利息が付いてお金が増える(預けたお金+利息)
- 銀行から借りたお金を返すときに(借りたお金+利息)を支払う
豆知識:銀行という名の由来
一説には高名な学者達が協議を重ね、お金(金銀)を扱う店との発想から中国語で「店」を意味する「行」を用い、「金行」あるいは「銀行」という案が有力になりましたが、結局語呂のよい「銀行」の採用が決まったといわれています。
出典:日本銀行(https://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/history/j09.htm/)