はじめに
学校に行って決められたカリキュラムを学ぶ訳でもなく、ホームスクールとして家で保護者から教育を受けるわけでもない。アメリカで取り入れる家庭が増えている新しい教育のかたち、「アンスクーリング(非学校教育)」というものがあります。一体どのようなものでしょうか。
アンスクーリング(非学校教育)とは?
アンスクーリングとは、「子ども主導」の教育手法です。ポイントは次の通り。
- 学校には行かない
- 子ども自身で何をするか決める
- カリキュラムや試験はない
- グループで行動することもあれば個別で行動することもある
- 大人が問題を出して正解を教えることはしない
- 保護者は必要な時に手助けするだけ
アンスクーリングが行われる場所は「家庭」もあれば、「施設」もあります。アメリカには「メイコンバー・センター」と言うアンスクーリングの施設があり、近隣に暮らす子どもを中心に約50人が通っています。
子どもたちは具体的にどんな学習をする?
具体的に子どもたちはどのようなことを学んでいるのか例を挙げると、
- 楽器演奏
- 読書
- 運動
- 絵を描く
- 虫取り・飼育
- 植物を育てる
- プログラミング
などなど、子どもが興味を持つこと全てです。興味を持って取り組んだ中で、疑問や問題にぶつかりながら解決策や答えを子ども自身で探していきます。
まとめ
ホームスクールやアンスクーリングのように学校に通わない(不登校)ということが日本ではネガティブに受け止められがちです。しかし、アメリカをはじめホームスクールは全世界に広まりつつあります。日本でも増加傾向にあるようです。これからは日本でも見方が少しずつ変わってくるかもしれません。
学校に通わないということで、子どもの社会性が身につくか不安なところもありますが、例えば1年間をアンスクーリングの期間とするといった方法もあるようです。また、これはアンスクーリングと言えるかどうかはわからないのですが、学校に通わせながら、それ以外の時間はアンスクーリングの教育を取り入れるといったこともできるかもしれません。(完全に学校から切り離さないと効果が少ないのでは?宿題はどうなるんだ?と言う声が聞こえてきそうですが。)
いずれにせよ、これから必要となるのは知識の詰め込み型教育ではなく、主体的に行動して疑問・問題を見つけ、解決する力をつける教育です。保護者も教育者も最適な教育を子どもたちに提供していきたいですね。