はじめに
子どもに「経済ってなに?」と聞かれたらわかりやすく答えられますか?
「子どもに聞かれたら答えられるようにしたいこと」として、毎回あるテーマについて簡単な説明をするシリーズです。子どもの質問対策に少しでも役立てれば嬉しく思います。
今回は「経済」です。(参考:NHK高校講座ビジネス基礎)
経済とは
私たちは商品を購入し、それを消費して毎日生活しています。それができるのは、
商品を私たち消費者に届ける流通の活動があるからです。
さらにその商品をつくり出す生産の活動があるからです。
この生産・流通・消費の一連のつながりを経済といいます。
子どもには具体例を出して説明してあげるとこれだけでも十分伝わるかと思いますが、生産・流通・消費について少し深掘りしていきます。
生産
生産とは商品を作ることです。
その商品には形のある「もの」と形のない「サービス」も含まれます。
ものの生産
ものの生産は第一次産業と第二次産業に分かれます。
- 第一次産業
- 自然からもたらされるものを収穫する農業、漁業、林業
- 第二次産業
- 原材料を加工してものをつくり出す製造業や建設業など
サービスの生産
サービスには以下のようなものがあります。
- ホテルなどの宿泊業
- 映画館などの娯楽業
- クリーニングなどの洗濯業
- 家事サービス業
- 人材派遣業 など
流通
生産された商品を消費者に届ける活動です。
ただし商品がサービスの場合は生産と同時に消費されるため、流通の活動はありません。
流通は売買、輸送、保管で成り立っています。これらを支えるのは小売業者、卸売業者、物流業者です。
小売業者
小売業者の役割は、消費者が必要とする商品を、いつでも、どこでも、必要な量だけ、適正 な価格で消費者に販売することです
小売業者は店舗販売と無店舗販売に大きく分けられます。
- 店舗販売の例
- スーパー
- デパート
- コンビニエンスストア など
- 無店舗販売の例
- 通信販売
- 訪問販売
- 自動販売機 など
卸売業者
卸売業者の主な役割には、次のようなものがあります。
- 生産者と小売業者の中間に卸売業者が入ることで、取引の総数を減らして流通全体のコストを下げる役割。
- 品ぞろえの過程で、商品が売れるまでの間、中間在庫として一定期間商品を保管し、売れ残りによる小売業者の危険の一部を負担する役割。
- 商品の輸送という物流の役割。
物流業者
物流業者の役割は商品を輸送および保管することです。
この輸送および保管の活動をあわせて物的流通(物流)といいます。
物流業者には輸送を担当する輸送業者と保管を担当する倉庫業者に大きく分けられます。
さらに輸送業者は輸送手段により以下のように分けられます。
- 自動車輸送業者
- 船舶輸送業者
- 鉄道輸送業者
- 航空輸送業者
消費
私たちが商品を購入し、食べたり、使ったり、サービスを受けたりすることです。
食品、家電、美容院、水道、電気などなど、生産と流通があるからこそ、それを私たちが購入し、消費して毎日生活できます。
まとめ
「経済とは何か」を簡潔にまとめると次の通りです。
- 経済とは生産・流通・消費の一連のつながり
- 生産とは商品を作り出すこと
- 商品とは私たちが購入するものやサービスのこと
- 流通とは商品をお店や個人へ運ぶこと
- 消費とは商品を購入して食べる・使う・サービスを受けること
図や絵を使ったり、食べ物・文房具など身近なもので説明してあげると子どもたちはわかりやすいのではないでしょうか。