はじめに
もし子どもに次のようなことを聞かれたら説明できますか?
「市場って何?」 「AIって何?」 「国会って何?」 「選挙って何?」 etc…
なんとなく理解していても、実際に言葉で説明するとなると少し考えてしまいます。子どもにわかりやすく説明するとなるとなおさらです。
そこで「子どもに聞かれたら答えられるようにしたいこと」として、毎回あるテーマについて簡単な解説を皆様にお伝えしていきたいと思います。
子どもの質問対策に少しでも役立てれば嬉しく思います。
第一回目は「市場(しじょう)」です。
「市場」とは
しじょう」または「いちば」と読みます。
毎日または定期的にものを売りたい人と買いたい人が集まって、取引(売買)が行われる場所のことです。
「しじょう」と「いちば」の違い
「しじょう」と読む場合、「いちば」よりも規模が大きいことを指します。
例)東京都の築地市場、世界規模の金融市場など
卸売市場とは
魚や肉、野菜、果物、花といった生鮮食品を扱う市場(しじょう)を「卸売市場」といいます。
日本では、法律にもとづいて、国の認可を受けた東京都のような自治体が運営しています。
中央卸売市場とは
都道府県や人口20万人以上の市などが、農林水産大臣の認可を受けて開設する卸売市場のことを言います。
2018年4月時点で、北海道から沖縄まで全国40都市に計64箇所が設置されています。
例)築地市場、豊洲市場、大田市場など
市場のしくみ
簡単に図で表すと以下になります。 子どもに説明するときは「出荷団体」や「集荷業者」は省いても良いかもしれません。
卸売業者の必要性
卸売業者には生産物が集約されます。
買う側は莫大な数の生産者からではなく、数社の卸売業者から品物を選んで買うことができます。
仲卸業者の必要性
せりでは仲卸業者が食材を評価して、価格を決めています。
評価するには、食材の品質や鮮度を判断するのはもちろんのこと、常に変化する生産と消費量のトレンドも予め把握しておく必要があります。
そうしないと、適正な価格で買い受けることができないからです。
目利きのスキルとノウハウをもつ仲卸業者だからこそできる役割と言えます。
値段の決め方
「せり」で値段を決めます。 仲卸業者が欲しい品物に対して一斉に値段を付け合い、一番高い金額を示した人が品物を買い取ることができる仕組みです。
市場はなぜ必要か
東京都中央卸売市場のWebサイトでは市場の役割を以下のように説明しています。
消費者に対する迅速で安定的な生鮮食料品等の提供
都民生活の必需品である生鮮食料品等を安定的に提供する流通拠点です。
生産者に対する確実で速やかな販路の提供
日々生産される農水産物等を受け入れ、需要と供給に応じた適正な価格形成を行ったうえで様々な分野に分荷・販売し、その代金を生産者へ短期間で確実に還元します。
小売業者等に対する取引の場の提供
小売業者や飲食業者といった実需者が、多種多様な農水産物等をいつでも効率的に購入できる場です。
(出典:https://www.shijou.metro.tokyo.jp/about/useful/)
まとめ
今回は「市場(しじょう)」について簡単に解説させていただきました。
ぜひ家庭教育で役立ててください。
また、「生産者から消費者に直接提供する場合のメリット・デメリット」について考えても面白いのではないでしょうか。