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導入が広がっている「イマージョン教育」とは?

 グローバル化が急速に進んでいる社会を背景に、「イマージョン教育」というものが日本でも少しずつ広がりを見せているそうです。海外ではすでに半世紀以上も歴史がある「イマージョン教育」。いったいどういう教育法なのでしょう。

「イマージョン教育」とは

 イマージョン教育は1965 年にカナダで始まった外国語教育法で、母語と目標言語(他言語)の両方を伸ばすことをめざす教育法です。その教育法は目標言語(他言語)を学習の道具として教科を学ぶことで、母語、学力の発達を妨げることな く高度の第二言語能力を身につけさせます。

 簡単に説明すると、日本でいうなれば母語(日本語)とは別の言語(例えば英語)で算数や理科を学ぶという教育法です。

イマージョン教育の目的

 イマージョン教育の目的は次の4つが挙げられています。

  1. 第2言語能力の習得
  2. 地域学区の規定する教科学習の達成
  3. 異文化受容姿勢の育成
  4. 母語の発達

 母語以外の他言語を学習することで母語が発達するというのは驚きですが、以前ブログに書きましたのでそちらをぜひご覧ください!

 他言語を学ぶことで日本語が堪能になる??

イマージョン教育の原則

 イマージョンプログラムの原則は次のとおりです。

  1. 目標言語で教科学習を学ぶ
  2. 学習内容は地域の教育カリキュラムに準ずる
  3. 加算的バイリンガリズムをめざす
  4. 子どもの母語使用を認める
  5. 目標言語との接触は学校の中だけである
  6. 入学時の子どもの目標言語の到達レベルはほぼ同等である
  7. 教師は目標言語と子どもの主要言語双方を習熟している
  8. 教室環境は地域の学校文化に準ずる

 イマージョン教育は「母語使用禁止!!」というわけではなく、質問などに子どもは母語を使用して良いそうです。また、学校によっては全ての科目が母語以外で行われるというわけでもないとのこと。

イマージョン教育の課題

 イマージョン教育はとても時代にあった教育といえそうです。しかし、広がってほしいと思う一方で、課題もあります。教師の確保や学費の問題です。イマージョン教育の原則にあるように、目標言語と主要言語の両方を習熟している教師の確保は特に難しいのではないでしょうか。(今後ICTやAIがさらに発達すれば課題解決できるかもしれません!!)

まとめ

  • イマージョン教育とは母語とは別の言語で算数や理科といった科目を学ぶ教育法
  • イマージョン教育では母語も発達が見込める
  • イマージョン教育だは子どもの母語の使用はOK
  • イマージョン教育は教師の確保や学費といった課題もある

参考:アメリカ合衆国におけるイマージョン教育 ─2言語併用教育の可能性を考える─

他言語を学ぶことで日本語が堪能になる??

 日本では第1外国語は英語、大学で第2外国語として英語以外を学ぶことが一般的です。しかし、大学よりもっと早い時期から英語とは別の言語を学ばせるべきだという意見があるようです。なぜでしょうか。

高校から2言語を

 日本外国語教育推進機構理事長の山崎吉朗さんは「高校教育では2つの外国語必修にすべきだ。」と述べています。英語圏以外にも視野を広げさせるためや、英語だけの教育により「国際人の芽」を摘み取らないようにするため、と山崎さんは考えるからです。英語が苦手でも、他の外国語ならできるということは珍しくないとのこと。

英語以外も必要な時代

 奈良教育大学教授の吉村雅仁さんは「英語だけで済む時代ではない」と述べています。様々な国から日本を訪れる観光客や労働者が増加し英語だけでは足りない場面が増えているため外交でもビジネスや国際交流の場で多言語による情報収集は欠かせないため、と吉村さんは考えています。また、国や地域に差はあるが、「母語+2言語」を学ぶ言語政策が一般的だそうです。さらに、吉村さんも山崎さんと同様、英語が不得意でも他の言語なら興味が持てたり、習得が容易だったりすることもあると述べています。

他言語を学ぶことで母語が堪能に

 「日本語でもまともに自分の意見を言えず、作文もかけないのに、英語に加えてさらに違う言語なんて・・・」

 と考えてしまう方もいらっしゃるかと思います。早い時期からの多言語教育について、今現在は文部科学省から具体的な計画は出ていませんが、文部科学省のWebサイトには「EUにおける多言語主義」に関する資料があり、多言語教育について次のような記載がありました。

 (中略)言語を学ぶことで他の重要な効果がある。:経験上、大変早い時期から言語教育が始められると、学校の成績が向上するための重要な要因となる。他の言語に接すると母語が堪能になるのみならず、言語教育が母語の習得をも容易にする。言語教育が心を広げ、知性を刺激し、人々の持つ文化的視野をも広げる。多言語主義はヨーロッパのアイデンティティ、共同社会、そして学習社会には欠かせないものである。

文部科学省Webサイト:https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/015/siryo/attach/1400833.htm

 なんと他の言語に接すると日本語が堪能に、習得も容易になるというのです。「まずは日本語をしっかり学んでから他の言語を・・・」ではなく、思い切って他の言語を学んでみるのも良いかもしれません。

まとめ

  • これからは英語以外の言語も必要な場が多くなると予想される
  • 英語が苦手でも他の言語なら相性がいいということもある
  • ヨーロッパでは「母語+2言語」を学ぶ政策が一般的
  • 他の言語を学ぶことで母語が堪能に、習得も容易になる可能性がある
  • 言語教育は心を広げ、人々の持つ文化的視野も広げる

 

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(出典:読売新聞)

全国学力テスト都道府県別順位!!トップは??

 文部科学省は2019年7月31日、小学6年生と中学3年生を対象に2019年4月に実施した「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)の結果を公表しました。全国学力テストは今回で12回目で、国公私立の小中学校に通う約202万人が受けました。

 

 全国学力テストの都道府県別順位(正答率)は次の通りです。

小学6年

国語

1位 秋田県
2位 石川県
福井県

算数

1位 石川県
2位 秋田県
東京都

 

 

中学3年

国語

1位 秋田県
2位 石川県
福井県

数学

1位 福井県
2位 秋田県
富山県
石川県

 

英語

1位 東京都
神奈川県
  福井県

 

 「どの学年・教科も東京がTOP3に入ってくるのでは・・・」なんて予想していたのですが、そういうわけではないのですね。TOP3に入ってくるのは秋田県、石川県、福井県という私にとっては予想外な県でした。3県のみなさん大変失礼しました。m(_ _)m

 興味深いのは英語の順位です。東京都と神奈川県が入ってきています。学校での授業や英会話スクールなどの「環境」が整っていることが理由のようです。実際に大手の英会話教室など73団体が加盟する一般社団法人「全国外国語教育振興協会」によると、加盟団体の「英語教室」は全国に900以上あり、4割以上は東京、大阪、愛知に集中しているとのこと。

 ということで気になってくるのは2020年に必修化されるプログラミングです。英語のようにプログラミングを学ぶ環境は都市部に集中していくことが考えられますが、国の政策としてグローバル人材やIT人材の育成に力が入れられているので、これからIT(情報技術)などが活用されて教育の地域差がなくなり、日本のどこからでも優秀な人材が輩出できるようになることが期待されます。また、弊社もそんな社会を実現するために活動していきたいと思います。

参考:平成31年度(令和元年度) 全国学力・学習状況調査 調査結果資料 【都道府県別】

https://www.nier.go.jp/19chousakekkahoukoku/factsheet/19prefecture-City/

 

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(出典:読売新聞)

プログラミングができてもAI時代を生き残れない??

「これからの時代は政府も力を入れている英語とプログラミングを学んでおけば大丈夫」

 なんて考えてる方はいらっしゃいますか?数学者の新井紀子・国立情報学研究所教授によると、基本がおろそかになっていると、英語やプログラミングを学んだところでAI時代を生き残ることは難しいそうです。なぜでしょうか?また、新井氏の言う基本とは?

想像をはるかに超えることが起こる未来

 新井氏はこれからの時代はAIが人類を支配するシンギュラリティー(技術特異点)は起きないものの、定型的な労働はデジタル化されて機械に置きかわることは間違いないと述べています。また、どの職業がAIに置き換わるか誰にも予想できず、理科系のプログラミングの会社でさえ生産性の低い会社は淘汰されていくとのこと。

機械との競争に負けない3つの基本

 新井氏によれば、これからの労働市場で引く手あまたになる人材は、次の3つの基本ができている人材だと言うことです。

  1. 読解力
  2. 論理力
  3. コミュニケーション力

 例えばプログラミングに必要なことは、打ち合わせを重ねて正確な仕様書を書き、仕様書通りに実装すること。上記3つの基本をなくして良いプログラミングはできませんね。

 また、3つのなかでも新井氏は読解力を重要視しているようです。なぜなら読解力があれば文章が正確に読め、文章が正確に読めれば学力や生産性が伸びることがはっきりしているからです。逆に学力や生産性が伸びないのは説明文を正確に読めないからだと指摘します。読解力があればプログラミングやプログラミングに欠かせない数学の教材を読み、自分で学ぶことができるのです。

読解力をつける方法

 読解力をつけるために新井氏は新聞を次のように読むことをすすめています。

  • ひとつの記事を一字一句読む
  • どういう意味か考えながらじっくり文字を追う
  • ノートに要約を書く
  • 効率が悪くても腑に落ちるまで読み込む

 どのくらい続ければ良いのかというと、1年くらいだそうです。ちょっと長く感じるかもしれませんが、1年続けると素晴らしいことになるとのこと。

まとめ

 小学校での必修科、大学入学共通テストでの導入、IT人材不足などなど、教育界でも経済界でも話題になっている英語とプログラミング。どうしても注意が向いてしまいますが、そもそもそれらを学ぶために必要な読解力をおろそかにできません。また、読解力をつけておけば英語・プログラミングとは違う「新しい何か」が出てきても、恐れず対処できますよね。教材を読んで、自分で正確に学ぶことができるのですから。

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(出典:日本経済新聞)