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これからはAIが先生になる時代へ

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 日本経済新聞に人工知能(AI)が教えを導く「AIコーチ」が紹介されていました。学校の勉強だけでなく、ビジネスやスポーツの現場でもAIコーチが活躍しているそうです。「AIコーチがいれば人間のコーチはいらないのでは・・・」と思ってしまいがちですがそうでもないようです。紹介されたAIコーチをそれぞれみていくとポイントは「役割分担」であることがわかります。

 

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(出典:日本経済新聞)

atama+

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atama+ Webサイト

 atama+(アタマプラス)はタブレットで学ぶ中高生向けAI教材です。atama+公式サイトでは次の3つの特徴が紹介されています。

  1. 個別指導以上の、”超”オーダーメイド学習。
    • AIが一人ひとり全て違う理解度・学習履歴・ミスの傾向・集中度などに合わせ、世界に一つだけの、その生徒専用カリキュラムを自動作成。最短ルートをナビし、ハイウェイを走るように最速で成長できます。
  2. 全生徒の状態を見える化、万全コーチング。
    • AIが生徒の集中度や学習の進捗をリアルタイムで解析、先生のタブレットへ。一人ひとりのコンディションを「見える化」した上で、①いつ、②どんな声がけをすると効果的か提案。「AI ⇄ 人」の連携で生徒を最大限伸ばします。
  3. スマホに宿題を配信。家庭学習もサポート。
    • AIが塾内での学習状況にもとづき、生徒のスマホに一人ひとり最適化した宿題を配信。塾と家庭での学びをベストマッチさせ、最も効率よく伸びるようにします。atama+は、塾でも家庭でも1分たりともムダな勉強はさせません。

 特徴の中でも2の先生の効果的な声がけもサポートするという点がAI教材の進化を感じさせます。ティーチングはAI、コーチングは人と作業を分担し、AIと人の力のベストミックスを実現できるとのこと。

 学習できる科目は次の通り。

  • 数学
  • 英文法・語法(高校生のみ)
  • 物理(高校生のみ)
  • 化学(高校生のみ)

 

atama+を導入している塾・予備校は、栄光・駿台・Z-KAI・Gakken・明光義塾などなどとても多いようです。お近くの塾・予備校で体験できるかもしれませんね。

AIコーチ・マイコ

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AIコーチ・マイコWebサイト

 AIコーチ・マイコは、スマホやパソコンを使ってAIコーチ・マイコ(AI)とプロコーチ(人)の適切なコーチング、知識の提供や褒め言葉のシャワーなどにより1人ひとりの日々の行動を支援するシステムです。部活や会社といった組織内のコミュニケーション不足から起こる組織の機能不全を解消します。

 若手育成、特にメンタル強化を目的とした勝てる組織を目指す企業、離職防止などのメンタルケアにより退職率の低下を図りたい企業より多数の問い合わせを受けているとのことです。

AIコーチ・マイコがくれるコメント、提案の例がこちら。

  • そういえば以前、【残業】のことで悩んでましたよね?その後どうですか?
  • そうですか。今頑張っている最中なんですね。私もうまく解決できることを願っています。
  • これはあくまでご提案なのですが、今のすずきさんの労働状況を、社内の信頼できる方に相談してみてはいかがでしょうか?

「AI+人」は前述のatama+と同じシステムですね。導入事例はANAビジネスソリューション株式会社や第一生命保険株式会社などがあるようです。

 

ブレインモデル

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ブレインモデル Webサイト

 ブレインモデルは、スポーツにおいて選手の動きをAIが解析してコーチに注意を促すシステム(開発中)です。1つ1つのプレーについて選手が何を考えていたのかを聞き、AIに記憶させていきます。経験に照らして専門家が選手の状態を分析し、これも記憶させていきます。データが蓄積すれば、「こういう状態の選手にこんな指示を出したらプレーがこう変わる」といったことを予測できるようになります。

 

まとめ

 人間がコーチだとコーチの手腕によって結果に明らかな差が出てきそうですが、AIコーチなら指導レベルは変わりません。AIコーチが広まれば、人間の能力がかなり底上げされることが予想されます。ただし、先にご紹介した3つのシステムはどれも「AI+人」というシステムでした。AIだけではまだ完璧ではないということです。そうなってくると最終的に差が出るとしたらやはり「人」のコーチング力ということになりそうです。

大学在学中に就職する時代へ??

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 東京大学の柳川範之教授がとても興味深い提案をしています。それは大学において、4年間で必要な単位を取って卒業する現行の仕組みを改め、卒業を待たずに就職し、10年の間に必要な学位を修得して卒業する仕組みの導入です。なぜこのような提案をするのでしょうか?

「あのときにもっと真面目に勉強しておけばよかった」はシステム上の問題

 「在学中は勉強に対するモチベーションが低かった」「あのときもっと真面目に勉強しておけばよかった」と思う方は多いのではないでしょうか。大学生時代に限った話ではないかと思います。柳川教授は「誰もが異口同音に嘆くということは、個々の問題というよりはシステム上に何らかの問題があると言えるだろう。そもそも勉強する時期が適切ではなかったと考えられる。」と述べています。

 生徒の勉強意欲が低いのは生徒自身の問題、あるいは教師の問題がもちろん考えられます。しかし、柳川教授の言う通り、システム上の問題、つまり勉強の時期が適切でないということも、生徒の勉強意欲が湧かない1つの原因なのかもしれません。

必要性を感じたときに勉強するのが一番適切

 では勉強の意欲が湧いてくるのはいつなのか。柳川教授によると「社会人になってから必要性を感じたときに勉強するのが、一番適切だと考えられる。」とのこと。そこで柳川教授が提案しているのが冒頭に紹介した在学中に就職し10年間の間に学位を修得して卒業する仕組みです。

 確かに、「なぜ学ぶのか」「なんのために学ぶのか」という目的がはっきりした状態で、さらに実社会で学んだことが生きるということが実感できれば、勉強のモチベーションは上がりそうです。学んだ知識も本当の意味で「身に付く」といえるかと思います。

時代にあった教育システム

 最近、話題になっている言葉があります。1つ目は「リカレント教育」、2つ目は「ライフシフト」です。

  • リカレント教育・・・生涯にわたって教育と就労を交互に行うことを勧める教育システム
  • ライフシフト・・・人生100年時代において生きる戦略を立てるという考え方

 どちらも「変化の激しい現代において、生き抜いていくためには学び続けることが大切である」と説いています。大学までの知識で生きていける社会ではなくなってきており、生涯にわたり学び続けなければお金を稼げないということです。このような観点から、柳川教授の提案は今の時代に合わせた大学の仕組みと言えるのではないでしょうか。

まとめ

 柳川教授の提案は、大学側と企業側で様々な課題が生まれれることが考えられます。しかし、もし実現してうまく回り出せば、大学の研究成果や企業の生産性向上といった面でプラスの効果が現れるかもしれません。生徒個人も限られた人生の時間を有効に使うことができ、「あのときもっとまじめに・・・」といった後悔もなくなりそうですね。

 ところで、「社会人になって必要性を感じて勉強の意欲が上がるのはわかったけど、小学生・中学生・高校生の勉強の意欲を上げるにはどうすれば?」という疑問を持った方もいらっしゃるかと思います。そのような方は過去に書いた次のブログが参考になれば幸いです。

 子どもの勉強へのモチベーションを上げるにはどうすべき?

 また、私たちのスクールの生徒(小学生)は近所の薬局で薬剤師の仕事を体験したことがあると話していました。そのような職業体験をさせてみるのも勉強の意欲向上につながるかもしれませんね。

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(出典:日本経済新聞)


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子どもに「民主主義って何?」と聞かれたら

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子どもに「民主主義ってなに?」と聞かれたらわかりやすく答えられますか?

「子どもに聞かれたら答えられるようにしたいこと」として、毎回あるテーマについて簡単な説明をするシリーズです。子どもの質問対策に少しでも役立てれば嬉しく思います。

今回は「民主主義」です。

 

民主主義とは

民主主義を簡単な言葉で説明すると「ものごとをみんなで決めましょう」という考え方のことです。日本という「国」でいうと、「国のあり方を決める権利は国民が持っている」ということです。権利を持っている人を有権者と言います。実際に選挙を通じて代表者に自分の権利をゆだね、政治を任せていますよね。この民主主義の考え方に基づく政治体制を民主制といいます。

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ちなみに民主主義の反対は「独裁制」です。こちらも簡単な言葉で説明すると「独裁者(支配者)がものごとを決める」という考え方です。王族といった生まれつき国家権力を持つ人、特定の個人や党派などが独占的に政治を行うことです。

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民主制の2つのかたち

民主制には次の2つのかたちがあります。

①直接民主制

みんな(有権者)がそれぞれ自分の意見を出し合い、話し合ってものごとを決めていく(議決する)かたち。直接民主制ではみんなが多く(集団の規模が大きく)なると全員で話し合うことは難しくなります。

②間接民主制

みんな(有権者)の中から代表者を選び(選挙)、代表者が集まって(議会を構成して)ものごとを決めていく(議決する)かたち。議会には市議会、県議会などいろいろなものがありますが、国の議会は「国会」といいます。

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日本の民主主義の評価

日本の民主主義の世界における評価は残念ながら低いものです。民主主義指数という指数があります。イギリスのエコノミスト誌傘下の研究所エコノミスト・インテリジェンス・ユニットが世界167ヶ国を対象に2年おきに発表しています。各国の政治の民主主義のレベルを5つの部門から評価した指数です。5つの部門は以下となります。

  • 選挙過程と多元性
  • 政府機能
  • 政治参加
  • 政治文化
  • 人権擁護

2017年のランキングでは1位がノルウェーで、日本は23位に位置しています。先進国の中では下位です。その大きな理由の1つは投票率の低さです。最上位の北欧諸国では、投票率が80%程度に達しているのに対し、日本の衆議院選挙の投票率は50%程度です。評価対象の5つの部門でいえば「政治参加」にあたります。もう1つの理由は、女性の国会議員が少ないことです。ヨーロッパでは、女性議員は3割を占め、大統領や首相になる人もいます。これに対し、日本の国会では女性議員は少なく、女性の総理大臣は今まで誕生していません。

民主主義のまとめ

  • 民主主義とは「ものごとをみんなで決めていく」という考え方のこと
  • 民主主義の考え方に基づく政治体制を民主制という
  • 民主制には直接民主制と間接民衆性がある
  • 世界における日本の民主主義の評価は低い
  • 日本国民の政治参加率は低い