失敗

『穴に落ちても這い上がる子ども』を育てる教育

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(出典:BUSINESS INSIDER JAPAN)

この絵を見てわかること、伝わることは何でしょうか。

「難しいことに挑戦して失敗することもあるけれど、諦めなければ達成できる」

といったところでしょうか。とても大切な考え方です。

他にも「何歳くらいの子が書いたのかな?」と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?驚くべきことに、この絵を書いたのは6歳の女の子です。女の子が通うのはシンガポールの「UWC South East Asia」というインターナショナルスクールです。いったいどのようなスクールなのでしょうか。

UWCとは

UWCはUnited World Collegesの略で、世界各国の国内委員会が選抜・派遣した生徒を2年間受け入れ、国際 感覚豊かな人材を育成する民間教育機関です。カレッジという名前ですが、日本の「高校」にあたり、日本からの生徒は派遣時点で高校2年生(応募時1年生)となります。 UWCに派遣された生徒は約2年間、世界各国から集まった生徒とともに、国際バカロレアのディプロマ課程のカリキュラムに従い、各教科の履修と、国際理解教育やボラン ティア活動などを重視した教育を受けます。

UWC日本協会は、UWCの日本における国内委員会として1972年に設立されました。以来、毎年生徒を世界各地のカレッジに派遣しています。奨学生には、授業料・食費・寮費などの全額または一部が奨学金として支給されます。

ちなみに2019年度の派遣先は次のようになっています。

(1) アメリカ校 (UWC-USA) 1名
(2) アルメニア校 (UWCDilijan) 1名
(3) コスタリカ校 (UWCCostaRica) 1名

奨学生となれば2年間を素晴らしい経験することができることになりますが、なんと派遣されるのはたったの3名。とても狭き門です。

UWC インファントスクール(幼児部)の教育

UWC South East Asiaは世界に4つしかないインファントスクール(幼児部)を併設するキャンパスです。冒頭の絵を描いた女の子はこちらに通っています。

インファントスクールでは「挑戦と失敗からの学び」を絵で表現するレッスンが行われているようです。自らの手を動かし絵として描くことで、「挑戦と失敗からの学びの大切さ」がイメージとしても強く印象付けられ、思考・行動に影響しそうです。言葉で表現することは当たり前、1歩先をいっていますね。

女の子はお父さんに絵について次のよう説明したそうです。

  • 「『穴に落ちずにはしごを渡る人』は『チャレンジせずに安易な道(Easy Way)を行った人』」
  • 「その人(はしごを渡る人)は何も学習(Learn)していないのよ」
  • 「穴に落ちてから『よし、違う方法はないかな?』『もうちょっと続けてみようか?』って考えて、諦めない(Never Give Up)人だけがLearnできるの」
  • 「Easy Wayを行った人も協力(Collaborate)して、チャレンジした人を引き上げてくれるんだよ」

 (出典:BUSINESS INSIDER JAPAN)

いったいどのようなレッスンをすれば6歳の子どもがここまで説明できるのでしょう。とても考えさせられますし、参考にして今後の子どもたちの教育に生かしていきたいものです。

UWCの教育の特徴をもう1つご紹介します。UWCでは数学を重要視しています。なぜならば子どもたちが将来どんな道に進もうが、ロジカルシンキングの基礎である数学は何より大切と考えているからです。数学嫌いにならないように、計算の速さを競うのではなく、プロセスを重要視しているようです。

UWCはどんな時代になっても世界のために、情熱のままに自分を最高に活かせる「自立して考え抜く人(Thinker)・行動する人(Doer)」を育てることを目指しています。

UWCに奨学生となって2年間通うことはなかなか難しいかと思いますが、教育内容などを参考にして取り入れることはできそうです。

優秀な子がうんこをもらして6年間の引きこもりに

「ルネッサ〜ンス!」


髭男爵という漫才コンビをご存知でしょうか。ヨーロッパの貴族と召使いのような衣装をまとい、2008年ごろに人気が出た漫才コンビです。そのうちの貴族の方、山田ルイ53世さんの子どもの頃の失敗談が朝日小学生新聞に載っていました。


中学の登校中にうんこを漏らしたことがきっかけで不登校になったそうです。


「うんこ=下品」として切り捨てるのではなく、子どもの心の問題として続きを読んでいただきたいと思います。



名門と言われる私立中学に通っていました。先生から東京大学に行けると言われ、サッカー部ではレギュラー。優秀な中学2年生が、2学期から突然、不登校になりました。登校中にうんこを漏らしたことがきっかけです。(中略)
 優秀なキャラがじゃまをして自分が漏らしたと言えませんでした。
 家で学校に行かないと伝えると、父親にめちゃくちゃおこられました。これまでの頑張りは無視されたのです。
(出典:朝日小学生新聞)

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受験に合格して入学した名門の六甲中学は中途退学し、6年間引きこもり生活をしたそうです。


引きこもり生活から抜け出せたのは20歳の時、同世代の成人式のニュースを見てそのまま大人になることに恐怖を感じたからとのこと。山田さんは猛勉強して高卒認定試験に合格、国立大法文学部に入学しました。


大人になって(とって)みれば大したことはないと思えることも、子どもにとっては6年間の引きこもり生活へつながるほどの大事件になりうるのですね。


私が小学生の頃は、トイレ(大)へ行くとからかわれる雰囲気があったように記憶しています。男子トイレは便器が異なる上、個室に入って行くのでバレてしまいます。その点女子トイレは区別がないので羨ましいと、小学生の頃に感じていたような。


女子の事情は良くわかりませんが、男子はなぜかからかわれました。大人には理解し難い子どもの世界があるのです。この世界の存在を認識しておくことは重要です。山田さんのお父さんも、山田さんが不登校になることを防げたかもしれません。


山田さんは大人になって次のように振り返っています。



 大人になって思い返すことがよくあります。「もらしちゃった」ピエロのようになって笑いにしていたら、無駄な6年間はなかったかも。それでいじめられたら、その時にどうするか考えてもよかった、と。
 一方で、不登校の原因は「良い子」を目指して頑張りすぎた負担があったと考えています。ほめられる対象になる「夢」がない悩みもありました。
(出典:朝日小学生新聞)



「中学生の山田さんにあれば良かったものはなんだろう」と考えてみました。
それは失敗に対する考え方ではないでしょうか。


失敗を失敗と捉えるのか。
失敗を経験と捉えるのか。


失敗しても良いのです。
挑戦・行動した証です。

話のネタになるならネタにしましょう。
経験として改善につなげましょう。


「テストで良い点を取りなさい」「レギュラーになりなさい」だけではなく、
失敗に対する考え方を子どもと共有してみてはいかがでしょうか。


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失敗したらどうなるのかを見てみたい

私たちは失敗や間違いを否定的に捉えすぎているのかもしれません。
「失敗や間違いをすることはダメなことだ」
そう考えて行動すると、挑戦することが無くなり、何も生まれなくなります。

以下に紹介する山中教授の言葉には考えさせられます。

楽しむことは大事ですね。
研究者は実験が仕事ですが、
ある意味、自分の人生についても実験をしているんです。
だから僕は、新しいことをなるべく試すようにしています。
時には失敗が見えていることもあります。
でも、失敗したらどうなるのかを見てみたい気持ちがある。(中略)
成功するとか失敗するとかに関係なく、まず動く。
そうしないと次につながる何かは生まれないんです。

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(出典:PRESIDENT)


「失敗したらどうなるかみてみたい気持ちがある」
この感覚を持つことが大事なのかもしれません。

そして重要なことは、「失敗」「間違い」から何を学び、
次にどのように生かすか。

「失敗」「間違い」にどのような意味を持たせるかは、
その人次第ではないでしょうか。