勝どき

ついになくなるか?『文系・理系の区別』

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先日、ブログでSTEM教育を取り入れる学校について紹介しました。

注目のSTEM教育、男女問わず「理系脳」はもはや必須?

ICT化が進む現代社会では、多角的に考えるために理系のアプローチは重要であり、積極的に学んでいくべきだということです。こちらは学校の取り組みでしたが、さらに、新卒の採用に大きな影響を持つ経団連も動いています。将来的には文系・理系といった区別はなくなるのでしょうか。

経団連・・・正式名称は一般社団法人日本経済団体連合会。経団連は日本の大手企業を中心に構成される団体。「財界総本山」とも称される。日本商工会議所、経済同友会と並ぶ「経済三団体」の一つで、三団体の中でもその影響力は際立って大きい。以前は経済産業省所管の社団法人であったが、公益法人制度改革に伴い内閣府所管の一般社団法人へ移行した。

 

そもそもなぜ文系と理系が区別されているのか

日本の教育が文系と理系に分けられたのは1918年ごろのようです。社会学を専門とする東京工業大学名誉教授である橋爪教授によると、文系と理系に区別したのは予算がかかる学問の学生数を制限するためだといいます。


そもそもこんな区別があるのは、発展途上国の特徴である。黒板とノートがあればすむ文系にくらべ、理系は実験設備に金がかかるので、明治時代の日本は、学生数をしぼらざるをえなかった。そこで数学の試験をし、文系/理系をふり分けることにした。入試問題が別々なので、その前の段階で文系/理系を選択しなければならない。
出典: 『橋爪大三郎の社会学講義2』


 

これからも区別は必要か

文系と理系を区別した理由が、橋爪教授のいうものであれば、日本は先進国の仲間入りをしたわけですから、経済的にはもはや区別をする必要はないかと考えられます。

加えて、日本の将来を担う人材育成の視点からみると、IT化が進む時代に理系の素養というものはますます必要となると考えられます。プログラミングといった技術、大量のデータに対する分析力や統計の知識などです。一方で、読解力や表現力などの能力も重要視されて来ています。つまり、多角的に物事を考えるためには、文系理系関係なく様々なことを学ぶ必要があるということです。このように考えると、今後も区別すべきなのかは疑問です。

経団連が大学側に教育内容見直しを迫る

経団連が大学側へ文系・理系でそれぞれ偏りすぎた教育内容の見直しを迫っています。文系学生へは「最低限の数学」、理系学生へは「リベラルアーツ(教養)」の充実を求めるといったものです。

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(出典:日本経済新聞)

センター試験に代わり実施される大学入学共通テストでも、文部科学省は「情報」を文系・理系とわず出題教科として検討しています。「情報」とはプログラミングや情報セキュリティーの基礎などを学ぶものです。

現状では大学がすぐに文系・理系の区別を無くすといったことにはならないと考えられますが、社会変化と同時に求められる人材の変化を受け、将来的には文理の区別がなくなるかもしれません。

AIはすでにMARCH合格レベル、人間どうしましょう?

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「ロボットは東大に入れるか」というテーマで、2011年から2016年に研究・開発が進められた人工知能がありました。名前を「東ロボくん」といいます。この東ロボくんの研究・開発の過程で明らかになった重大な問題は、AIではなく人間(日本人)に関することでした。

 

東ロボくんの限界

2016年度までに大学入試センター試験で高得点を獲得し、2021年度の東京大学入学試験突破を目標としていましたが、2016年11月に東京大学合格を断念したことが発表されました。理由はAIには東大合格に必要となる読解力がないためです。膨大な知識はあっても、文章の意味や意図が読み解けません。模試の偏差値は57まで上がったのですが、現在のAI理論ではこれ以上の成績向上は不可能だということです。プロジェクトリーダーであった新井紀子さんは「コンピューターにできるのは基本的に四則演算のみで、数式に翻訳できないことは処理できない」と指摘しています。また、読解力こそ人間がAIに負けない分野なのだと説いています。

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(出典:読売新聞)

明らかになった中高生の読解力のなさ

AIは先のプロジェクトでは東京大学に合格は不可能と結論づけられましたが、有名難関私大を含む7割の大学で合格可能性が80%となりました。つまり、読解力のないとされるAIが全受験生(人間)の平均値を大きく上回ったということです。この結果から次のような予想をすることができます。

 ①読解力の必要とされない部分でAIの成績が相当良い

 ②受験生(人間)の読解力がAIと同レベルかAIより低い

詳細はわかりませんが、①は知識を問う問題や公式に当てはめれば答えが出るような問題なのでAIの成績が良いのは当然でしょうか。問題は②です。新井氏は基礎的読解力を調べる「リーディングスキルテスト」を開発して数万人を調査した結果を踏まえ、次のように指摘しています。「多くの中高生は、AIによく似た、しかしAIに劣る能力しか身につけていなかった。」②は証明されているこということです。つまり「日本の中高生の読解力はAIに劣るということです。

読解力を伸ばすには

これからAIがさらに進化・普及していく社会において、人間がAIに勝てる読解力で劣っていては話になりません。「読解力ってそんなに必要か?」と思われる方もいると思いますが、読解力を高めるということは、文章をよく理解できるようになるだけでなく、物事や状況を理解できる能力を高めることに繋がってくるはずです。理解した上で、多角的に考えて新しい発想や最適な判断・表現・行動をアウトプットしていくことができるようになるのではないでしょうか。

以前のブログにも紹介しましたが、読解力を伸ばす方法は以下のようなものがあります。

  • 読書
  • 読み聞かせ
  • 漫画
  • 映画
  • 演劇
  • ミュージカル
  • 落語

いずれも感想を話し合うようにするとさらに効果的だということです。

新井氏はアクティブラーニング(能動的学習)よりまず読解力を育てるべきという考えをお持ちのようです。読解力を育む指導法として、オセロの盤上の様子を小学生に状況説明させるなどの有効策を考案して実践活動しています。

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出典:AI vs. 教科書が読めない子どもたち

注目のSTEM教育、男女問わず「理系脳」はもはや必須?

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AI(人工知能)、IT(情報技術)時代に必要とされる人材。そのような人材を育てるためにSTEM教育が注目されています。

STEM教育とは

「STEM教育」は科学技術開発の競争力向上という観点から、教育政策や学校カリキュラムを論じるときに言及されることが多い考え方であり、STEMは以下の英語の頭文字を組み合わせた言葉です。

  • Science:科学
  • Technology:技術
  • Engineering:工学
  • Mathematics:数学

STEM教育を簡潔に述べると「子どものうちからSTEMについて学んでいきましょう」ということです。なぜならば、ITやAIの技術進化が目覚ましい現代では、子どものうちからSTEMについて学び、将来活躍できる人材を育てる必要があるためです。このような人材が育たず、科学技術開発の競争力が向上しないままだと、世界で取り残されてしまうことは明らかです。また、「様々な角度から学び、考えることを子どものうちから身につけることが大切である」という観点もあるようです。

最近ではSTEMにArt(芸術)を加えた「STEAM教育」という言葉もあります。芸術について学ぶことも現代では重要であるという考え方です。美意識やデザインの重要性については以下のブログで紹介していますので是非ご覧ください。

世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか?

子供にデザイン力を!!

具体的に何をするのか

「子どものうちからといっても何歳からSTEM教育を始められるのか?」と疑問に思う方も多いかと思いますが、STEM教育は未就学児からできます。LEGOやプログラミング(ViscuitやScratchJrなど)もSTEM教育に含まれるからです。未就学児〜小学生までのおすすめ教材は以下のブログで紹介しています。

家でもできる「STEAM教育」教材 おすすめ4選

「LEGOやプログラミングは単なる遊びで何も身につかないのではないか」と感じる方もいるかと思いますがそんなことはありません。空間を把握する力、想像力(創造力)、問題発見・解決力、論理的思考力などが身につきます。これらの力はSTEM教育がより高度になったとき、つまりSTEMを使って現実社会の問題について取り組んでいく時に必ず役に立つはずです。

東京都のある高校では、細胞の培養実験を通し、食糧問題について考える取り組みが行われたそうです。人工肉の生産などの理系の手法を使い、温暖化の産地の変化や人口の急増している国での食料の奪い合いなどの問題を解決できないかということです。

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(出典:日本経済新聞)

男女問わず必要となる「理系脳」

今年6月に創立110周年を迎えた私立高木学園女子高校(横浜市)は、来年4月から名称を「英理女子学院高校」に変え、グローバルに活躍できる理数系の女子高生を育てる「iグローバル部」を設けるとのことです。まさか高校の名前を変えてしまうとは。学校側の強い決意表明と受け取れます。同校の理事長はICT化が進む社会を認識し、「女性は理数系が苦手だという人もいますが、そうはいっていられません」と述べています。

 

「理系脳」も「文系脳」も必要

日本では文部科学省による教育改革が進められており、合科目という考え方が主流になっていきそうです。合科目とは科目をまたがって総合的に考えるということです。例えば社会の問題を理科の視点から考えるといった感じです。これからの時代はSTEM教育と同様に、「多角的に物事を考える必要性がある」ということがわかります。つまりは「理系脳」も「文系脳」も必要だということです。そのように分けていること自体ナンセンスなのかもしれませんね。

 

プログラミングで受験合格??

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プログラミングは21世紀に不可欠な技能といわれているそうです。国内のIT人材不足、2020年度小学校プログラミング必修化などを受け、子ども向けプログラミング教育を行う教室が増えています。

GMOメディアは、船井総合研究所は共同で「2018年 子ども向けプログラミング教育市場調査」を実施しました。その調査結果を簡単にまとめてみます。

子ども向けプログラミング教育市場の概況

『一部の企業が期間限定で開催する「プログラミング教室」のイベントが中心の小規模な市場から、フランチャイズや大手学習塾が相次いでプログラミング教育市場に参入しはじめ市場が拡大している。今後のプログラミング教育は、”子どもの習い事”という認識で一般化していくと推察される。

子ども向けプログラミング教育市場規模(推計)

『2013年に6億6,200万円だった市場規模は、その5年後の2018年には、約13倍となる推計90億7,100万円に拡大すると考えられる。さらに5年後の2023年には、2013年の約34倍となる226億4,000万円に上ると予測している。』

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子ども向けプログラミング教室の傾向

『プログラミング教室の数は、2013年には750教室だったところ、2018年には約6倍の4,457教室に、2023年には2013年の約15倍の1万1,127教室に達すると予測している。今後はロボットとプログラミングの両方を学ぶ教室ではなく、プログラミング技術の習得に特化した「プログラミング教室」が主流になっていくと予想される。』

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子ども向けプログラミング教育市場拡大の主な要因

プログラミング教育市場拡大の主な要因は以下のようなものが考えられます。

  • 2013年に、政府の成長戦略にプログラミング教育等のIT教育を義務教育段階から推進することが盛り込まれたこと。(国内のIT人材不足による)
  • 2017年に2020年度からの小学校でのプログラミング教育必修化が決まったこと。
  • 大学入試センター試験に代わる「大学入学共通テスト」でもプログラミングなどの情報科目が導入予定であること。

 

 

次に「需要と供給」の「需要」の方、保護者の視点で行われた調査をご紹介します。全国の小学生以下の子どもを習い事に通わせている保護者を対象に実施した「子どもの習い事」についてのアンケート結果です。

2017年子どもの習い事ランキング 〜今後、習わせたい習い事〜

『「パソコン関連(ソフトの使い方やプログ ラミングなど)」は小学校高学年では4位にランクイン。昨年から習い事が順位を上げる結果となる。 現時点では「パソコン関連」を実際に習っている子どもはまだ多くはないが、今後全国的に受け皿となる教室 が増加してくれば、特に高学年では「今、習っている習い事」での順位も上昇してくることが予想される。

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(出典:株式会社リクルートマーケティングパートナーズ)

 

アンケート結果からは小学校高学年の需要が高まっていくという予想ですが、低学年もこれからプログラミング教室に通う子が多くなると考えられます。なぜなら私どもの運営しているキッズジャンププログラミング では実際に低学年の生徒が多いからです。低学年向けのカリキュラムを用意しているという理由もあると思いますが、小さいうちからプログラミングに触れさせておきたいという考えをお持ちの保護者の方が多いからではないでしょうか。

 

日本経済新聞にプログラミング技能を武器にしてAO入試で慶應義塾大学に合格した話が載っていました。大学入試だけでなく、中学入試、高校入試、就職活動にプログラミングは生かせると考えられます。

 

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(出典:日本経済新聞)

 

 

数学は必要ないと思っていませんか??

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早稲田大学が看板学部である政治経済学部の一般入試で、「数学」の必須化を発表して話題になっていましたが、みなさんは「数学」を学ぶことについてどのようにお考えですか?

 

  • 「数学を学んだが実社会でどのように役に立っているかわからない」
  • 「微分・積分なんか大人になって全く使わないから意味がない」
  • 「算数はまだしも数学は好きな人だけ学べばいい」

 

このように考えている人は多いのではないでしょうか。私も今まではその一人でした。しかし、次の朝日小学生新聞の記事を読んで変わりました。

 


ーー算数や数学は将来、どう役立ちますか?

 算数と数学はひとくくりにできません。算数は「3割引ならいくら安い?」「4人分のレシピで3人分の料理をつくる」といったときも必要で、生活に直結しています。解き方がわかる問題をすばやく正確に解くことが重視されます。

 中学受験の算数や数学は大人でも意義を実感していない人が多いですね。「社会人になって使ったことがない。数学は選択科目でいいのでは」という声を聞くこともあります。でも、先進国では数学は必修。期待されるのは未知の問題を解く力です。それには論理的思考力、さらに、ほかの人にわかるように伝える表現力が求められます。


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(出典:朝日小学生新聞)

 

これは朝日中高生新聞で数学のコラムを連載し、数学塾の塾長もつとめる永野裕之さんのインタビューです。この記事を読んで数学について今一度考える機会を得ることができました。

 

数学で身につく力とは

数学を学ぶことが必要かどうかを考えるためには、そもそも数学でどのような力が身につくのかを考える必要があります。

永野さんは数学で次のような思考力が身につくと述べています。

数学で身につく思考力

  1. 情報の整理
    • 表やグラフに図解する
  2. 多面的に捉える
    1. 具体化
      • 例をイメージする
    2. 抽象化
      • 本質をよりすぐる
    3. 分解
      • 要素を分ける
    4. 変換
      • 置き換える
  3. 総合・説明
    • これまでの過程を総合的にとらえ、他の人に説明する

 

「数学で身につく思考力」と表現されていますが、これはつまり「数学の問題を解くプロセス」といっても良いのではないでしょうか。あまり考える機会はありませんが、言葉で明確に表すとこのようになるのですね。数学を学ぶことにより将来役立つ力が身につくことがよく良くわかります。

 

また、数学の問題を解くということは、機械的にただ数字や記号で作られた問題を解いて答えを出しているわけではなく、論理的思考力を養っているということです。そして、「答えを出す」ことではなく、論理的思考力を養う「過程(プロセス)」が重要だということもわかります。

 

今回ご紹介した記事でも、公式や解き方を丸暗記するのではなく、なぜその公式で答えが出るのかといった結果よりプロセス(過程)を大事にするよう述べられています。

 

みえにくいが確実に養われ役立つ力

今まで全く意識したことはありませんでしたが、「数学で身につく思考力」(1.情報の整理 2.多面的に捉える 3.総合・説明)を考えると、数学を学んだことは今、確実に役立っているのではないかと感じています。

文章を書く、話すといったことをはじめ、仕事をする上で「1.情報の整理」「 2.多面的に捉える」「 3.総合・説明」は必要不可欠です。

ただし、私たちがそうだったように、数学を学ぶことがどのように役に立つのかはっきりしないまま学んでいる子どもたちは多いのではないでしょうか。思考力が伸びているかどうかも実感しにくいところがあります。

だからこそ、数学を学ぶことでどのような力が身につき、どのように役立つのかを認識させることは、とても大切だと考えられます。

目的ありきの学び方の大切さ

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文部科学省によりプログラミング教育が小学校で2020年度から必修化されますが、企業も社会的責任(CSR)の一環などとして、無料のプログラミング体験会や出張授業に取り組んでいるようです。

 


デジタルキッズ ゲームで育む

次世代の「デジタルキッズ」育成へ向け、企業が子供向けのプログラミング教育に力を入れ始めた。2020年度に小学校でプログラミング教育が必修になり、保護者らの関心は高い。ヤフーは小学生向けの無料イベントを全国で開くほか、伊藤忠テクノソリューションズは高学年向けの出張授業を始める。次世代技術を担う高度なIT(情報技術)人材の卵を育てる。


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(出典:日本経済新聞)

 

記事で紹介されていたヤフーのプログラミング教室では、2日間でゲーム作りなどを体験したそうです。
 ・ゲームを作るって結局遊んでるだけじゃないの?
 ・まずは変数・条件分岐・関数といった基本から始めるべきじゃないの?

と思われる方もいらっしゃるかと思います。
しかしながら、このゲーム作りを通したプログラミング教育から、大切なことを学べます。

「ゲームを作る」という目的ありきの学び方

もちろん変数・関数といった基礎からきっちりとプログラミングを学ぶというアプローチもありますが、まずはゲームなどを作ってもらい、「プログラミングでこんなものができるんだ!!」 と実感してもらうことも重要です。

 

「こんなものを作りたい!!」 と目的をはっきりさせることこそ、その実現のためにどうすれば良いか考えたり、必要な知識や技術を主体的に学ぶ姿勢が生まれるのだと思います。そのように学んだことはより実用的であり、受け身で学んだときよりも自分自身に定着しやすいといえるのではないでしょうか。

 

プログラミングによるゲーム作りであれば、ゲームを作るために試行錯誤することにより、自然とプログラミングの知識や技術が身についていきます。

 

そして、皆さま御察しの通り、これはプログラミングに限ったことではありません。

 ・「将来〇〇になりたい」

 ・「〇〇がしたい」

 ・「〇〇が好きだ」

という目的があれば、そのために必要なことを主体性を持って学んでいくと考えられます。

 

プログラミング教室の現状とこれから

プログラミング教育は、論理的思考力や先に述べた主体性を育むだけでなく、トライアンドエラー(試行錯誤)の精神、問題発見・解決する力など、多くの力を伸ばしていける可能性があります。

 

しかしながら、プログラミング教室は今のところ首都圏に集中しているようです。また、こういった教室に通うことができるのは経済的に余裕がある家庭に偏っていると、日本経済新聞の記事に書かれています。

 

船井総合研究所はプログラミング教育の今後をプログラミング教育関係者への調査を踏まえ、以下のように予測しています。 (参考:https://www.funaisoken.co.jp/file/180516_news.pdf

 ・子ども向けプログラミング教育市場規模は 2023 年に 226 億 4,000 万円に達すると予測、2013 年の約 34 倍に

 ・プログラミング教室数は 2023 年に推計 1 万 1,117 教室となり、2013 年の約 15 倍に

この予測を聞くと、今後はプログラミング教室が全国的に増えていきそうですが、地方まで行き届くには時間がかかると考えられます。

 

また、プログラミングが小学校で必修されるわけですが、プログラミングという教科ができるわけではなく、教科書もなければ、試験で評価されることもありません。 さらに、プログラミング教育は、算数や理科、総合的な学習の時間など、すでにある教科の中で実践されることになっており、具体的にどの学年のどの教科・単元で、どれくらいの時間数でプログラミングを扱うかは、各学校が判断することになります。

 

プログラミング教育をより多くの子どもたちへ

ヤフーや、伊藤忠テクノソリューションズといった企業は、プログラミング体験や出張授業を今後は地方でも開催するそうです。地方の子どもたちに、プログラミングを学ぶきっかけを提供することは、とても素晴らしいことだと思います。

私たちキッズジャンププログラミングも、地方を含め、全国にプログラミング教育を広め、日本全体の教育のレベルアップに貢献したいと考えております。

芸術の秋、プログラミングでアート!!【実践編】

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前回はScratchによるアート作品のご紹介をしました。
「糸かけ曼荼羅」「直線の繰り返しで描く模様」「Vortex(渦)」などです。

今回は実践編。
この実践編ではプログラミングだけでなく算数・美術を同時に学べます。
プログラミングを学ぶ一つの重要な目的は、「プログラムを作って何かに役立てる」ということですから、このアート作成はその第一歩としてとても意味のあることではないでしょうか。


入門として比較的簡単なScratch(スクラッチ)による多角形アートの作成方法をご紹介します。
Scratchとは・・・MITメディアラボが開発したプログラミング言語学習環境。子ども向けプログラミング学習によく利用されているおり、無料です。

 

1. Scratchの「ペン」を使う

Scratchはブロックを組み合わせてプログラムを作成し、スプライト(下の画像では猫のこと)を動かすことができるのですが、「ペン」という機能もあります。この機能を使うと、スプライトが動いた「あと」(軌跡)を線で描くことができます。

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1-1. ペンを下ろす、ペンを上げる

紙にペンで字を書くときのことを思い浮かべてみてください。
ペン先を紙の上に下ろして線を書いたら、またペン先を上げて別の場所まで移動して・・・という動きをしていますよね?
Scratchでもペンを上げたり、下げたりを行います。その動きに対応するブロックが「ペンを下ろす」「ペンを上げる」です。
ペンで線を引きたい動きを「ペンを下ろす」と「ペンを上げる」のブロックで挟みます。

では次のようなプログラムを作ってみます。
  
「ペンを下ろす」と「ペンを上げる」の間に挟まれた赤枠の部分だけに線が引かれるはずです。
緑の旗を押して、プログラムを実行してみましょう。

プログラムを実行すると、このようになりました。
  
青い点線の上も猫は動いていますが、「ペンを上げる」の後なので線は引かれません。

2. Scratchで多角形を描こう

それでは多角形をえがくプログラムを作ってみます。
図形の内角・外角の関係と繰り返しの回数に気をつけましょう。
 

2-1. 絵のないスプライトを作ろう

ペンを使った作品を作るときは、絵のないスプライトを使用することが多いです。
なぜならスプライトがペンで描いた線にかぶると見えづらいからです。
  
下の画像のようにスプライトがペンの線にかぶると、ペンで描いた図形が見えづらい
 
  
 絵のないスプライトの作り方は簡単です。「新しいスプライトを描く」というボタンを押すだけ。
 絵を描かないでおけば、そのまま絵のないスプライトのできあがりです。
 
  
Scratchのネコは今回は使わないので、スプライトのリストからネコを削除しておきます。
  

2-2. Scratchで正方形を描こう

まず、ペンがどこから出発するのか?出発地点をきめましょう。今回は、x座標が0、y座標が0からスタートします。
プログラムは次のように、緑の旗をおしたら、まずスタート地点のx座標が0、y座標が0にスプライトが来るようにします。
 
  
 続けてペンを下ろして正方形を描くプログラムを追加しましょう。
 
  
 すると・・・正方形が描かれました!
 
  

2-3. その他の正多角形の描き方と注意事項

上記のプログラムの「◯回繰り返す」、と「◯度回す」の数値を変えると多角形が作れます。
多角形の繰り返しの回数と、回す角度の一覧表を以下に記載しておきますので、試してみてください。
描く図が画面をはみ出さないようにスタート地点(x座標やy座標)や辺の長さ(◯歩動かす)を調整するのが注意点です。

 

図形 繰り返す回数 回す角度
正三角形 3 120
正方形 4 90
正五角形 5 72
正六角形 6 60
正八角形 8 45

 

3. Scratchで多角形アートを作ろう

それでは多角形をたくさん増やして作るアート作品を作ってみたいと思います。

 

3-1. Scratchで多角形を回転させながら描く

まずは絵のないスプライトを作り正三角形を描くプログラムを作ります。

正三角形が描けました。

今度は、すこし角度を変えながら正三角形を繰り返し描いていきます。下のプログラムの赤枠のところが正三角形のプログラムでした。正三角形を描き終わったあと、角度を30度回して、それを12回繰り返します。

すると、こんな模様ができました。

もう回転する角度を小さくして、繰り返す回数を増やしてみましょう。6度回して60回繰り返すようにします。

綺麗な模様ができましたね。

 

3-2. 多角形の色を変えてみる

アートっぽくするために、色が変わるようにしてみます。
下の図のように「ペンの色を10ずつ変える」というブロックを追加してみました。

色が少しづつ変わって、綺麗な色の模様ができました!

この作品のURLはこちら
https://scratch.mit.edu/projects/217516843/

 

 

3-3. 模様をだんだん大きくする

ここまでは1辺が100歩の正三角形を回転させて模様を描きました。
今度は、この模様の大きさを変えて重ねて描いていきます。

最初に「大きくなる数」という変数を作ります。これは、最初の図形からどれだけ大きくするか?という数を指定するものです。
そして、次のようなプログラムを作ります。
  

先ほどの繰り返しの外側に「大きくなる数」を30づつ変えて3回くりかえします。これを実行すると・・・

このようになります。
模様の中心がちょっと寂しいので、最初の模様の大きさを小さくしてみましょう。

最初は30歩の大きさの正三角形を描いて、そこから6重にしていきます。実行すると次のようになりました。

 

3-4. ペンの太さや色を調整する

ペンの太さや色などを調整するプログラムを追加します。色や濃さを変えるプログラムの場所を変えてみました。

背景も、模様を引き立たせるような暗めのものに変更して実行すると・・・

同色系のグラデーションの模様になりましたね。

このプログラムのURLはこちらです。今回は正三角形を回転させましたが、正方形や正六角形など基本となる形を変えたり、色の変わり方、ペンの太さなどを変えてオリジナルの模様づくりに挑戦してみてくださいね!

このプログラムのURLはこちらです。
https://scratch.mit.edu/projects/217522583/

 

 

 

4. Scratchの「ペン」による多角形アートのまとめ

(1)基本となる図形をペンで描く
(2)横方向にずらす、回転させるなどして基本の図形をずらして、線を重ねる
(3)色を変えてみる
(4)背景を変えて、線を目立たせる

以上をポイントとしてオリジナルアート作品を是非作ってみてください!!

芸術の秋、プログラミングでアート!!

子供向けプログラミングといえば、、

  • ロボットを動かす
  • キャラクターを動かす
  • ゲームを作る

と言ったイメージが強いかと思います。しかし、かなり本格的なアート作品を作ることができるのをご存知でしょうか?

今回は子ども向けプログラミング学習によく利用されているプログラミング言語、Scratchで作成されたアート作品をご紹介をします。(次回はアート作成への入門として比較的簡単なScratchによる多角形アートの作成方法のご紹介する予定です)

Scratchとは・・・MITメディアラボが開発したプログラミング言語学習環境。

 

Scrachによるアート作品のご紹介

(1)糸かけ曼荼羅

「糸かけ曼荼羅」とは板に釘をうって糸をかけていき、曼荼羅という模様を作っていくアート作品です。この「糸かけ曼荼羅」をScratchで再現できます。

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出典:https://scratch.mit.edu/projects/124767731/

この作品は糸の色やどのように糸をかけて行くかを自分で決めることもできますし、自動で作ることもできます。実際に板と糸を使って作成する前に、完成版をイメージするシミュレータとしても役立ちます。

実際に板に釘を打って作成した「糸かけ曼荼羅」はこちら。

 

 

(2)直線の繰り返しで描く模様

ただ「線をひく」だけのプログラムも、「角度」「長さ」「色」を変化させ、繰り返すだけでとても綺麗な模様を描くことができます。

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出典:https://scratch.mit.edu/projects/238271151/

 

ただ「線を引くこと」がちょっとした工夫でアートに変わる。プログラミングの可能性と面白さを感じることができます。

 

(3)Vortex(渦)

この作品をみるとちょっと感動してしまいます。こちら静止画を掲載しますが、下部のURLからご覧になる場合は目まぐるしく色が変わりますのでご注意を。

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出典:https://scratch.mit.edu/projects/237404445/

 

プログラムを見てみると「sin(サイン)」や「cos(コサイン)」を使っています。やや難易度が高めです。

 

 

いかがだったでしょうか。次回はプログラミングによるアート作成の入門として、比較的簡単なScratchの多角形アートの作成方法のご紹介する予定です。お楽しみに!!

 

「楽しい」から「成長」を生み出せ!!

10月7日(日)に人形町大通りにててんてん祭と呼ばれるお祭りが開かれました。

てんてん祭とは・・・・もともとは10月10日に行われる安産を願う祭りだったてんてん祭。現在は、妊婦さんたちだけのイベントから、地域発展のためのイベントに変わりつつあります。近隣の商店街と横のつながりを大切にしたチームワークで盛り上がりをみせています。

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左から人形町のゆるキャラ「下町KING人之助」、なぜか「スパイダーマン」、東京消防庁マスコット「キュータ」


ご縁があり、そのてんてん祭に私たちキッズジャンププログラミングプログラミング体験として出店させていただきました。


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5歳〜12歳を対象とし、約30〜40分ほどの体験会を4回実施させていただきましたが、嬉しいことに定員15名の予約は全てのスケジュールで満席となりました。暑い中お越しいただいた皆様、ありがとうございました。皆様のプログラミングに対する興味関心の高さがわかります。


てんてん祭当日に「参加できませんか?」と直接お越しいただいたのにも関わらず、残念ながら定員オーバーのためお断りせざるおえなかった皆様。また、スケジュールが合わなかった皆様。キッズジャンププログラミングでは随時無料体験を受け付けておりますので、是非お気軽にお申し込みください。


てんてん祭の体験はと言いますと、今回は文字を使わないプログラミング言語「viscuit」を使ってプログラミングを体験してもらいました。viscuitは自分で描いた絵にプログラムを作成して動かすことができます。簡単なプログラムから複雑なプログラムまで、年中さんから大人まで幅広く楽しめるプログラミング言語です。


実際に体験会に参加してくれた子どもたちには、プログラミングの面白さに触れていただけたと思います。体験が終わってもずっと残って夢中でプログラミングをしている子もいました。
また、ほろ酔いのおじいさんがふらっと寄ってかなりクオリティーの高い「ニャロメ」と「仮面ライダー」を描き、プログラムを作って動かし、ふらっと帰るといった一面もありました。


子どもから大人まで楽しめるプログラミング
その「楽しい」から生まれる発想力や論理的思考力といった「成長」
改めてプログラミングの可能性というものを実感できた良い機会になりました。


皆様も是非一度、プログラミングを体験してみてください。
プログラミング無料体験はこちらから


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子供向けおすすめプログラミング教材3選!!

プログラミング教材っていっぱいあって何がいいのか分からないとお悩みの方に、おすすめのプログラミング教材を3つご紹介します!!



①Viscuit(ビスケット)
国産の子供向けプログラミング言語・環境です。
プログラミングに文字を必要とせず、自分で描いた図や絵を動かして年中さんから楽しく直感的に学べます。



「めがね」の左右に絵を入れてプログラミングします


文字を一切使わないでプログラミングを行うため、「幼児向け」とか「ただのお絵かき」と思われるかもしれませんが、複雑なプログラムを作成する場合は逆に文字を使えないことが難易度を上げることになります。複雑なプログラムになればなるほど、文字を使えないので、頭の中のイメージしながらプログラムを組み立てていかなければなりません。このことを踏まえると、viscuitは子どもから大人まで幅広く学べる教材です。


ゲーム、タイマー、アート、計算機、シミュレーションなど、アイデア次第でいろいろなことができ、新しい方法を「発見」する楽しみもあります。

  対応端末:PC, iPhone,iPad, Android, Kindle Fire
  対象年齢:4歳〜大人
  作れるもの:ゲーム、タイマー、アート作品、シミュレーター、計算機、メッセージカードなど



②Scratch Jr(スクラッチジュニア)
アメリカのMITメディアラボが開発したプログラミング言語Scratchをより小さい子でも学べるようにしたものです。
Scratch同様、プログラムのブロックを順番にならべて絵を動かします。
オフィシャルサイトでは、対象年齢は5歳-7歳となっていますが、用意されているブロックはかなり高度なものも多いため、小学3-4年生ぐらいでも結構頭を悩ませたりすることも。自由に使いこなせるレベルだと小学5-6年生ぐらいだという印象です。





低学年は自分の声を録音して楽しむのがおすすめです。物語作りが好きな子の想像力が広がります。

 対応端末:PC,iPad, Android(7インチ以上のタブレットのみ), Kindle Fire
 対象年齢:5歳〜小学6年生
 作れるもの:物語、メッセージカード、ゲームなど


③アルゴロジック
一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)が開発したアルゴリズムを考えるゲームです。
「移動」「方向転換」「繰り返し」といったブロックを組み合わせてロボットを動かすプログラムを作り、ロボットに旗を回収させたり、図を描いたりさせる問題が出題されます。

アルゴロジックのサイト
https://home.jeita.or.jp/is/highschool/algo/


まずは子どもでもできる簡単な問題から出題されますが、だんだんとレベルが上がっていくと大人でも解くのが難しくなってきます。
というのは、使えるブロックの数が決まっており、ダラダラ長いコードを書いても問題を解けないのです。


指定されたブロック数でコードを完成させるために非常に頭を使います。まさにプログラミング思考を鍛えるのにうってつけの教材。中学生〜高校生にちょうどいい教材です。

 対応端末:Flash PlayerがインストールされているPC
 対象年齢:中学生〜大人
 作れるもの:なし



まとめ
プログラミング教材といえばScratchが定番と思われるかもしれませんが、たくさんブロックが用意されているScratchよりも、できることの制約がある教材の方が身につく力もありそうです。
これらの教材で、ご家庭でお子さんと一緒にプログラミングを楽しんでみてください!!